医師が行う技術向上のための勉強会

ライブとは、医療機関が行う勉強会のこと。「心臓カテーテル 最新基礎知識」P89に詳しく紹介されている。

ライブは、カテーテル治療の知識と技術の普及のために開催されています。「ライブ」というのは文字どおり、患者さんを心臓カテーテル室で治療している様子を会場に生中継して、実際の治療手技を解説しながら見てもらう勉強会のことです。(略)現場で起きている出来事に聴衆が時間を共有し、次に起きる出来事をワクワクして待つというところにライブの本質があります。
(略)この不確定さを共有するところにライブのライブたる所以があるのです。すでに終了した手技ビデをを編集して供覧すれば時間の節約になります。しかし、その退屈さに1時間と耐えられないのではないでしょうか。なぜなら、結果が上手くいくに決まっていて、不確定さが入り込む余地がないからです。

手術の緊張感がそのまま伝わってくるリアルな勉強会である。
ところで、僕は時々人に教える仕事の依頼を受けるのだけど、これがなかなか難しい。教育資料としてアウトプットをみせるけど、だからといってアウトプットできるようになるとは限らない。アウトプットを出すための思考プロセスをどう伝えるのか?という点がすごく重要なのだ。この方法は意外と難しい。単なる文書や口でいってもその本質がうまく伝わない。

さて、話はライブの話に戻る。このライブは、手技での医師の判断(とその基準)、考え方のプロセスを放送中に自ら意識を集中して思考できそう。また、単にデモをみるだけだと、個人の学習意識のばらつきで成長差が生じるけど、会場内に医師の同士が手技に関する対話があるそうだ。自分への関心をもちながら、学びができるよい方法で、他業種にも応用できるのではないかな?