中田英寿 個性を出す個人とその取り巻く人たちのメンタリティー

スポーツグラフィック Number 704のスペシャトークより。

海外には失敗を恐れずに自分を出す選手が多い。なぜだと思う?

だって評価の対象が、10本やって9本失敗しても1本成功したことが誉められるから。でも日本だと『おまえ、1本しか成功しなかっただろう』と責められる。ほんとに、失敗を恐れずに、格好つけないで泥臭くやるっていうところが、根っこにはないと。それが元にない華麗さは、根のない木のようなもので、どこか強くないし、響かない。

輝く個になるには、細かい失敗なんて気にしないメンタリティーが重要だし、ビジネスにも通ずるところがある。そして自分はそういう環境を希求しているなと思う。

取引先に常駐「顧客目線」に

48歳で日本IBM社長になり、外資系出身者として初めて経済同友会代表幹事を務めた北城恪太郎氏の言葉。日経新聞より。

システム技術者は客先の拠点に常駐し自分の会社にほとんど顔を出しませんから、だんだんお客様に近い目線になる。その目で日本IBMの営業担当者の仕事ぶりを見ると、なんだか釈然としないんですね。コンピューターの性能を一方的にまくし立てるが、どう役立つかは説明しない。

鋭い一言。

志向性のリトマス試験紙

自分の人生にとってものすごく大事な決断をして方向性を変えるとき、周りにいろいろな変化が起こる。そして、僕は相手の反応を興味深くみている。あるときは、重要性を共感してくれたり、応援してくれたり、または真剣にリスクについて考えてくる。組織の利害を超えて、僕個人に関心を向けてくれる人がいる。一方で、組織の中には様々なルールが張り巡らされていて、個人が志向性のおもむくまま突き進むとき、利害が生じることに着目する人だっている。

人に降りかかる各種問題を無視できないのは悪いことじゃない。見方をかえれば組織全体のアウトプット(パフォーマンス)に関心が向いているのである。そういう人は大組織に向いているよなぁとつくづく思う。僕みたいに組織の利益に反する個人の方向性でも面白そうだといって興奮するタイプは、大組織では間違いなく嫌われ者である。これは外資系とか日系に大差ないと思う(外資系だって中はどろどろしていることがたくさんある)。

要は、反応をみると個人の志向性が色濃くでるので面白く思うのです。自分の志向性を重視して道を切り開く、または切り開きたい人は、付き合う人を決め、付合わない人を決める覚悟をしていくことになるんだろうなと思います。

川本裕子の時間管理革命

P102 仕事と休暇の「メリハリ」

フランスでは八月を迎えると、口々に「Bon vacances!(よい休暇を)」と挨拶しながら数週間の休みに入るのですが、この長期休暇を取るための彼らの集中力と段取りには眼を見張ります。

いまはまったくできていないけど僕が追いかけている働き方のスタイルである。

U.S.でのEntrepreneurship教育

23歳という若さでこんな経験ができるなんてとてもうらやましいなぁ(もちろん彼が優秀であるとか、そういう背景はまったくしらないけど)。23歳なら失敗したって毎日真剣にごちゃごちゃやりながら生きていけばどうにかなる。

http://www.nytimes.com/2008/05/01/business/smallbusiness/01sbiz.html?_r=1&partner=rssnyt&emc=rss&oref=slogin

Nanina’s Gourmet Sauce, a pasta sauce company based in Belleville, N.J., was started, for instance, in 2005 by students taking an entrepreneurship course at Monmouth University in West Long Branch, N.J. Nanina’s products are now sold in nearly 400 supermarkets and gourmet shops in New Jersey and Manhattan, and the company’s director of operations is 23-year-old Nick Massari, a student in that class.

日本の教育で若手の教育にこんなEntrepreneurshipの育成をしている教育機関はあるのかな。

Bear Stearns employees flood Wall St. rivals with resumes

サブプライムの問題でJPモルガンと統合したBearStearnsに関する記事(新聞より)。

Bear Stearns employees flood Wall St. rivals with resumes
New york(reuters)-Bear Sterns Cons. employees are flooding Wall Street with their resumes as the firm is acquired by rival JP Morgan Chase&Co., but the job market looks bad ,Investment bankers and recruiters said.

On Friday , JP Morgan announced its first top-level management jobs since the banks initially reached thieir agreement to merge on March 16. Of 26 executives named to executive positions in the investment banking and trading division, only five are from Bear Stearns.

Business line executives will announce the next level of management decisions by mid-April , but many Bear Stearns employees are not waiting that long.

28人のExectiveのうち、5人は転籍(残りの23人はクビということ)。また入社予定の学生も同様にキャンセルだそう。みんな早速、転職準備するらしい。こういうことはいつでも起こる、だから粛々と準備するのがアメリカのビジネスパーソン。怖いと思う人もいるかもしれないけど、すごくたくましいな。

仕事の喜びとは何か?

2008年4月1日 日経新聞 伊集院静

仕事の喜びとは何か?
新社会人おめでとう。
君は今どんな職場でどんな仕事に就いただろうか。そこが君の出発点だ。
きみを迎えた人たちは皆、心から祝福している。どうして皆がおめでとうと言うのだろうか。世の中にはさまざまな事情で働けない人たちが大勢いる。その人たちの夢を私は聞いたことがある。「どんな仕事でもいいから働きたい。働いて一人前の人ととして生きたい。」皆知っているんだ。仕事をする。働くことがどんなにすばらしいかということを。
仕事とはきびしいものか?それは厳しいに決まっている。仕事はつらいか?勿論、つらい時もある。耐えなくてはいけない時があるか?ある、ある。でもそんなものは仕事の一部でしかない。仕事には私たちを辛苦に耐えさせる何かがある。働くことで人は今の社会を作ってきた。そうでなければとうに人類は地球から消えている。すべての人にせいの尊厳があるように、どんな仕事にも尊厳がある。生きる喜びがあるように、仕事にも喜びがあることを、君はいつか知るだろう。
仕事の喜びとは何か?結果をたたえられることか。金を得ることか?そんなちっぽけなもんじゃない。それは仕事をしていて、自分以外の誰かの役に立っていることが分かることだ。それこそ仕事の真の価値なのだ。
初仕事をはじめるに前に守ってほしいことがある。それは今まで君が生きてきて大切にしていたものを捨てないことだ。ファッションでも、音楽でも、恋愛だっていいんだ。大切にしているものには、そこに個性がある。個性は君そのものであり、創造の原動力だ。皆が同じカラーで仕事をする時代は終わったんだ。
いつか個性が役に立つときが来る。いつか喜びを知るときがくる。目指す頂は高いぞ。
そのときのために身体を心を鍛えておこう。君の出発の日に乾杯。